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小壜少年[3]

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    僕ははじめ分からなくて、壜の中に、人形が入っていると思った
    砂の中から拾い上げると、彼はビックリしたように僕を見た
    そして、そんな彼を見て、僕はもっとビックリしてしまったんだ
    壜の蓋が欠け、落ちそうになっていた蓋を僕は反射的に抑えた
    よく見ると
    彼は小さな少年で、もし、彼が大きかったら、僕と同じくらいだと思った

    小人…

    そう、僕は 小人 を発見してしまったと思った

    どこかで船に乗っていた持ち主が嵐に遭い、この小壜は海に落ち
    ここに流れ着いたのかもしれない

    そしてそれは今、僕の手の中に

    僕は恐る恐る彼をポケットに入れ、こっそり家に帰った

    あの胸の高鳴りは今でも忘れない

    小壜を机の上に置くと、彼は僕を見た
    声は聞こえなかったけど しきりに
    蓋を開けてくれ と言っているようだった

    だけど、かろうじて壜に残っている張り紙に「開封厳禁」と書いてあったから
    僕は絶対開ける事はしなかった

    僕は…なんだかとんでもない秘密を手に入れた気がした

    それからは学校にいってもすぐに帰り
    引き出しの中から小壜を出し、彼を眺めた

    彼は食べ物もいらない 密閉された壜の中で
    変わらない姿で ずっと存在していた


    ambrosia-r * 小壜少年 * 23:02 * - * - * - -
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