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小壜少年[6]

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    彼は去り際に言った

    たぶん、その壜は割れてしまったのだろう
    その壜につけたはずの鍵はむこうの岩場で見つかったから と

    そして

    僕があの嵐の晩に焦って研究室に向かわなければ
    彼は消えなくてすんだのに と

    壜の蓋を開けると 消える?

    僕はそれを聞いて、思わず質問してしまった

    その 人形 は壜から 出る と消えてしまうの? と

    彼は僕の言葉を聞いて 少し間をおいてから そうだよ と答えた

    僕は彼が見えなくなるのを確認して
    ドキドキしているのを気付かれないように家に帰った

    そして 僕は そっと 引き出しを 開ける
    ポケットの中から小さな壜を取り出した

    引き出しにしまおうとした その時



    「やっぱり君が拾ったのか」



    後ろから声がした

    僕は驚いて振り返るとさっきの彼がいた

    僕はビックリして持っていた壜を落としてしまった


    ガシャン


    壜が割れた




    その時の 彼の 蒼白になった顔 が 忘れられない







    ambrosia-r * 小壜少年 * 02:38 * - * - * - -
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